2005年6月30日(木)19:22

キプロスはEU憲法を批准

ニコシア(AP)

欧州連合の深刻な危機にもかかわらず、キプロス議会は予想どおりEU憲法を批准した。全56名の議員のうち批准賛成は30名、反対は19名、棄権は1名であった。これによりキプロスはEU憲法を批准した11番目の加盟国になる。採決は二日間の討議を経て行われた。

討議では20名の議員を擁する共産党系の労働者進歩党Akelのみが「新自由主義的」で「軍事的」としてEU憲法に反対した。議会に対する爆破予告があったため、議員は一時避難し、議論はおよそ2時間中断された。爆破予告は単なる脅しにすぎなかった。

労働者進歩党のアンドロス・キプリアノウ広報担当は、同党のEU憲法反対の理由として、EU外交がNATO承認と結びつくことを挙げた。これに対し、労働者進歩党は平和、民主主義、安定、社会的公正、連帯を原則とする別のEUを求める、と広報担当は述べた。

唯一の棄権票は緑の党のゲオルゲ・ペルディキス議員であった。同議員は、緑の党の要求する国民投票と批准の一時停止が無視されたことを棄権の理由に挙げた。

フランスとオランダはEU憲法を国民投票で否決し、EUを深刻な危機に陥れた。地中海の島キプロスの南部分を占めるキプロス共和国は2004年5月1日以来欧州連合に加盟している。

原題:Zypern ratifiziert EU-Verfassung




ホームへ戻る